またもや Roon Ready 対応モデルの新製品です。
LUMINとしては低価格での発売で、戦略モデルとしての側面もあるようです。

アンプ内蔵ネットワークプレーヤーです。

LUMINとしては低価格とはいえ、フロントパネルは10mm厚のアルミヘアライン仕上げとなっており高級感があります。

入力はLAN端子とUSB端子(PCは接続出来ません)のみで、ネットワーク再生専用機です。
機能としては先日ご紹介した ARCAM SOLO UNO と同じで、Roon Ready 対応ネットワークプレーヤーアンプとなります。

Roon Ready 接続して視聴しました。
最近のRoon Ready対応機は設定が楽で、何の苦労も無く接続してすぐに音が出せます。
この手軽さは、以前の複雑怪奇なPCオーディオとは比べものになりません。
家電製品として練り上げられてきており、設定での苦労は昔の話となりました。

音質は見事にLUMINでした。
一聴して LUMIN 製と分かる独特の世界を持っており、低価格モデルといえども手を抜かずにしっかりと音作りを行ったことが分かります。

明確な意思を持って音作りが行われており、その方向性は一貫していてブレがありません。

原音忠実とは違い、オーディオ再生としての快感を追求した完成した世界観を持ちます。レンジは上下とも素直に伸びており、窮屈な感じはありません。
低域方向は素直な音色で、肥大化する事無く等身大で表現します。中域から高域にかけて、個性を持ち高い解像度を維持したまま色気をプラスしてきます。
このあたりのバランス感覚が絶妙で、これ以上色付けが濃くなるとクドくなるという直前で止めてあり、美味しい味付けがしてあります。
位相特性は良好ですので、空間表現力も高いです。

スピードを維持したまま、エッジを少し落とし高域の刺激的な部分を上手く隠してあり、音作りの巧みさが光ります。

通常、上位モデルとの差別化を図るために下位モデルの音作りは、良い意味での普通に落ち着く場合が多いですが、このモデルに関しては本気で音作りを行ったと感じます。
密度感やエネルギー再現性に差はあれども、音色に関しては見事に LUMIN を貫いています。

LUMIN ファンの方は、安心して導入できると思います。
さらに価格が原因で今まで導入できなかった方も、頑張れば手が届く価格でもあり LUMIN ユーザーを増やしたいという戦略モデルとしても機能しそうです。