シュテルンクランク(Sternklang) エフェメラ(Ephemera) スピーカーケーブル 定価 4,752円(税込)/ 10cm/ペア

吉田苑オリジナルケーブル製作の歴史は古く、hinaブランドとして製造を始めたのは2005年くらいからだったと思います。
そして、そのための基準(目標)としたのが、シュテルンクランクさんのスピーカーケーブル「エフェメラ」でした。
軽快でハイスピード、位相特性も良好という吉田苑の目指す方向の一つの完成形として、エフェメラを越えることが目標でした。

そして、その目標にようやく到達できたのが去年のことです。
何と、目標到達まで13年もかかりました。手強い、本当に手強いケーブルでした。
そのエフェメラを越えることが出来たケーブルはきちんとご紹介しておりませんでしたが hina 雷光 というモデルです。
見た目がチープで、その販売価格(2m/ペア 40,000円(税込))が信じられない外観をしておりますが、音質は歴代吉田苑スピーカーケーブル中、最高峰です。

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エフェメラ唯一の弱点である、エネルギー再現性がやや弱い点を凌駕し、その他の部分はほぼエフェメラと同等まで追い込めたと思います。
13年掛かりの悲願を達成し大喜びしたのも束の間で、シュテルンクランクさんがさらに上のケーブルを発売してきました・・・・


端末が金メッキ仕上げとなった点が外観上の違いです。


上が新生 エフェメラ
下が旧エフェメラです。

旧エフェメラは導体に塗布してある絶縁材は漆でした。
漆で絶縁した箔導体をナイロン製のオーガンジーで包んだ構造となっております。

新エフェメラは見た目はそっくりですが、さらに改良が施されております。
まず、絶縁材の漆がオーガニック素材へ変更となっております。具体的な素材名は秘密だそうです・・・
そのオーガニック素材の濃度で音質が大きく変化するため、40種類の濃度違いケーブルを製作し比較試聴して最適の濃度を決めたそうです。

私もケーブル製作しますので良く分かりますが、最も大変な作業は完成したケーブルの試聴です。
5種類から最適の1本を選択するだけでも、喧嘩になりそうな程追い詰められた精神状態になりますから、40種類から最適解を見つける作業は、想像を絶する苦行だったと思います。

本当におつかれさまでした。

さらにオーガンジーにも工夫が凝らされております。
旧モデルは漆の絶縁材をナイロンオーガンジーで包んでいるため、振動により静電気が発生します。
この静電気は音質に与える影響が大きく、そのため各社から様々なアイデアの静電気除去装置が発売されております。

静電気は異種素材を摩擦させると多く発生します。
同一素材であれば、多少発生しますが異種素材同士の時ほど多くはありません。
そこに着目し、オーガンジー素材に絶縁材と同種のコーティングを施したそうです。
結果として、静電気の発生量が旧モデルと比較して格段に減ったそうです。
そして、その効果は音質に見事に反映されており、旧モデルと比較すると微少な滲みや揺らぎが減っていることが一聴して分かります。

そして肝心の導体ですが、幅が新モデルは1.5mmほど広くなっており、この効果でエネルギー再現性の低さという弱点も克服されており、弱点の無い究極のスピーカーケーブルとして生まれ変わりました。

ひらひらの薄い銅箔ですので、相変わらず動物や掃除機の攻撃にもろい点は変わりませんが、スピード、エネルギー再現性、位相特性、情報量、と全ての点で隙の無い新たな吉田苑の目標の誕生です。

2m/ペアで定価 95,040円(税込)という高価なケーブルですが、究極をご希望の方にはおすすめできる一つの到達点だと思います。

デモ機をご用意しましたので、ぜひご自宅で試聴してみてください。
ストレス無く空間に放出される音に驚かれる事と思います。

デモ機はメールかお電話でご依頼ください。
hina 雷光 との同時貸出も可能です。
価格差を考えれば、雷光も良く出来ていると思います。

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