2024/05/30 aurender ACS100 定価 594,000円(税込) | 店長の大後悔日誌

限られた空間を有効に活用する場合、複数の機能を併せ持つ機材は有効な選択肢となり得ます。
ですが、ピュアオーディオ的視点で見た場合、複数の機能を持つ機材と、単機能追求型とでは明らかなクオリティの差が出る場合が多いです。

今回ご紹介する aurender ACS100 は ネットワークトランスポート + 外付けデータベース + リッピング用ドライブを一つの筐体へ入れた多機能モデルです。
今までにも、他社さんから同様の機能を持つ機材が何種類か発売されましたが、便利な反面クオリティ的に納得できない場合が多かったです。

ですが、この ACS100 は利便性とデザイン、音質のバランスが絶妙で、60万円の機材と考えるとコストパフォーマンスはやや悪くはなりますが、3種類の機能を持つ一体型と考えると許容範囲内だと思います。
今までに開発されたデータベース兼用ネットワークプレーヤー中では、最高音質ではないでしょうか。
aurender の上位モデルはもっと高音質ですが、価格を考えると ACS100 が現時点では最もおすすめです。
スペースファクターを重視される場合、有効な選択肢となり得ます。

まず、注意点からです。
ASC100 はこの機材単体で完結した設計となっており DLNA/UPnP 対応のNASとしては使用出来ません。
専用アプリを使用して、PC上からのデータ管理は可能ですが、通常の NAS と同様の使用は出来ませんのでご注意ください。

ですので、専用アプリを使用したリッピング可能なデータベース兼、Roon Ready対応ネットワークトランスポートとなります。
Roon 上では問題無くデータベースとして認識しますので、ACS100 のデータベースを Roon のデータベースとして使用可能です。

他社製品の場合、SSD/HDD の追加はオプション設定で、かなり高価ですが Aurender 製品はご自身で追加できるようになっておりACS100 の場合背面に 2.5インチの追加スロットがございますので、ご自身でドライブの増設が可能です。

右下にACアダプター給電口が見えますが、このモデルはACアダプター動作となっております。
これは音質上あまり好ましくありませんので、ここへ良質な外部電源を追加すると音質向上が可能です。
ですが、19V / 3.4A という動作仕様に対応可能な外部電源は HAYSOS (定価 21万円ほど)しかございませんので現実的ではありません。
ACS100 はこの単体で完結した機材と考えた方が良いと思います。

試聴は付属ACアダプターを使用して行いました。
まずは、Roon を使用せずに専用アプリを使用しての再生です。
アプリの出来は良く、ストレス無く快適に操作可能です。
20万円クラスのネットワークトランスポートを使用したときと、同等のクオリティでしょうか。
ACアダプター駆動としては、頑張っていると思いますが、質感の再現性、エッジの立ち方、解像度、S/N比にやや難がある感じです。

次に Roon Ready 接続で試聴しました。
大幅なクオリティアップです。
S/N比が向上し透明度がアップします。質感も向上し生々しさが出てきました。
丸かったエッジにしっかりと角が出て、解像度も上がります。
30万円クラスのRoon Ready対応機クラスのクオリティまでは向上しました。
データベースとリッピング機能が 30万円と考えると、納得のクオリティでしょうか。

やはり、ACアダプター動作というのが足をひっぱている様に感じますので、同価格でAC100V動作リッピング機能無しの aurender N150 に俄然興味が沸いてきました。
残念ながらこちらは、まだ Roon Ready 非対応ですので、対応後に試聴してみます。
100V動作で、かつリッピング用のドライブが非搭載ですので、大きな音質向上が期待出来ます。

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