先日ご紹介した aurender ACS100 と同価格のネットワークトランスポート N150 のご紹介です。
ACS100 は光学ドライブが搭載されており、1台でリッピングまで可能な多機能モデルでした。
今回ご紹介する N150 は ACS100 から光学ドライブを取り外し、電源を強化したモデルです。

aurender の特徴である ストレージ追加機能はそのまま搭載されていますので、必要に応じてご自身でストレージ(SSD/HDD)の追加が可能です。

この機能は他社には無い機能で、データを手元に残したい場合に魅力的な機能です。

横幅 215mmと前面投影面積は狭いですが、奥行きは355mmとかなり深いです。

aurender は北米のオーディオフェアーでの採用率が高く、多数のブースで採用されています。
その理由の一つが、1台でデータベースも兼用できるという利便性でしょうか。
もちろん音質が良いのは大前提ですが、イベントの設営から撤去までを考えると、機材点数を減らすことが可能かつ動作安定性に優れるという点は何よりも有利に働くのだと思います。

このN150にもストレージベイが背面にあり、SSDかHDDの追加が可能です。
別途 NASを用意する必要が無いため、データベース兼用ネットワークプレーヤーとして重宝されているようです。
さらに、DACを内蔵していないため、自社DACのデモンストレーションに最適との捉え方もあるのではないでしょうか。

色々考察しましたが、音が悪ければ本末転倒で意味がありません。

試聴は Roon Ready 接続で行い、次にストレージへ保存した同一音源との比較試聴を行いました。

Roon Ready 接続での音質は、十分に良い音がします。
さすが、イベントでの採用率が高いだけのことはあると感じました。
ほんのわずかに、奥行き方向と高さ方向の再現性に物足りなさを感じますが、60万円クラスのネットワークトランスポートとしては標準以上です。

次に、Roon + Qobuz で試聴した音源と同一音源を N150 の内蔵ストレージへ保存してRoon + N150ストレージ からの再生での比較試聴です。

Roon + Qobuz を 100点とするとRoon + N150ストレージ は120点でしょうか。

低域のグリップ力が上がり、空間再現性が上がります。
かなり良質な外部NASを接続した際と同様の音質向上が得られました。

予想以上の結果です。
内蔵ストレージからの音質がここまで向上するとは予想しておりませんでしたので驚きです。
良質なNASは 40万円以上する上に入手困難ですので、NASとの同時運用を考えている場合60万円という価格は安いですね。

イベントでの採用率が高い理由に心底納得しました。

同メーカー、同価格のACS100 と比較しても大幅な音質向上ですので、どうしても光学ドライブまで一体化させたいという理由が無い限り N150 をおすすめします。

aurender としては最も安価なモデルでこの音質ですので、上位モデルも気になりますがこの上は 220万円と一気に価格が上がります。
光学ドライブ搭載モデルに110万円のモデルがありますが、今回の結果を踏まえると、音質は N150 と同等と予想します。

現実的な選択肢となるのはこの N150 だけでしょうか。

上位モデルに興味がある場合はご連絡ください。
あらためて試聴してご報告させていただきます。

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