オープンプライス 販売価格 657,800円(税込) 店頭販売商品となります。
当社のお客様で、自宅試聴希望の方はお問い合わせください。
コイルをスタイラスチップの真上に置き発電するMCカートリッジで、Audio-technicaでは、ダイレクトパワー方式と言っている。
MCカートリッジも理想を追えば、発電コイルがスタイラスの真上にあればリニアに発電するしロスも無い。
全く同じとは言えないが、似た方式としては、1980年代にビクターがダイレクトカップリング方式としてMC-1、MC-2Eを発売、コイルの軽量化、よりコイルの位置をスタイラスに近づけたMC-10、MC-L1000と続いて行く。他にはIKEDA9、DECCA MK5と方式的には似たMCカートリッジがあった。
当時アルバイトしていた販売店でMC-1を聴いた時にはびっくりしたものだった。何より立ち上がりよく音がクリアーで、レコードからこんなに多くの音が出るとは思ってもみなかった。ただバイトの学生にはMC-1は高価な品で、お店に頼んで下位モデルのMC-2Eを安く売ってもらい、これが自宅のリファレンスになった。自宅で聴いたダイレクトカップリング方式の音は、今でも記憶にあるが、店頭で聴いた音より鮮烈だった。
以外なのは、今でもこれらのカートリッジの中古は結構取引されていて、意外と高価だ。
この方式の人気の高さが伺える。
話が脱線してしまったが、AT-ART1000は、最もロス無く音を出せる最新のMCカートリッジになっている。
軽量で精緻な空芯コイル、ボロンカンチレバー、磁気回路を支えるベースはチタン素材と、今だから出来るカートリッジになっている。
ダイレクトパワー方式と言うだけあって、そのまま強くダイレクトに音が出てくるかと思いきや、何とも自然な出音なのである。構えて聴くとすかされた感じもなくもないのだが、レコードに入ってる音が素直に聴こえて来るのである。
気をてらうような強烈な個性は感じない。あくまで自然に音を奏でています。といった感じの鳴り方がする。
ダイナミックレンジも広いし、定位も良い。滲みも無いし。静かな印象。
DS AUDIOもそうだが、レコードにはまだまだ音が詰まっているのを感じさせてくれる良いカートリッジです。
ともかく店頭で試聴が可能なので、一度聴いていてください。
AT-ART1000仕様
●型式:ダイレクトパワー方式
●再生周波数範囲:15~30,000Hz
●出力電圧:0.2mV(1khz、5cm/sec.)
●チャンネルセパレーション:30dB(1khz)
●出力バランス:05dB(1khz)
●コイルインピーダンス:3Ω
●直流抵抗:3Ω
●負荷抵抗:30Ω以上(ヘッドアンプ接続時)
●針先形状:特殊ラインコンタクト
●カンチレバー:ソリッドボロン
●外形寸法:17.3x17.0x25.5mm(HxWxD)
●質量:11g