おすすめしておりますカナダのスピーカーメーカー Paradigm より、手頃な価格帯のモデルが輸入開始されました。
今までは最上位ラインの高額モデルしか輸入されていませんでしたので、下位モデルの輸入開始を心待ちにしていたのですが、年明け早々のビッグニュースでした。

早速試聴機を取り寄せましたが、素晴らしい製品群です。
10万円~30万円クラスのおすすめスピーカーがほとんど無くなり、困り果てていたところに素晴らしいプレゼントとなりました。

基本的には最上位モデルと同じ傾向を持ち、仕上げと情報量で差別化を図っているようです。これが出来るメーカーはそう多くありませんので、高い技術を持ったスピーカーメーカーだと思います。
ブックシェルフタイプ 2モデル トールボーイタイプ 2モデル 、さらにセンタースピーカーまで用意されていますのでシアター用途にも使えます。

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今回は、センタースピーカー以外の 4モデルを試聴しました。

左から PREMIER 800F / PREMIER 700F / PREMIER 200B / PREMIER 100B となっております。

仕上げは左から グロスブラック(光沢黒)、エスプレッソグレイン(木目)、グロスホワイト(光沢白)、サテンブラック(艶消し黒)となっておりますが、サテンブラックは 100B専用色でそれ以外のモデルの黒系はグロスブラックとなります。100Bにはグロスブラックの設定はございません。

グロスホワイトに関しては国内在庫を置かず、本国発注となるようですので取り寄せに少し時間が掛かるかも知れません。

最上位シリーズと同じ音響レンズ技術が採用されており、ユニット前を覆うようにレンズが取り付けられています。
ツィーターが見えないほど前を覆ってしまっているので、一瞬高域が伸びないのではないかと心配しましたが杞憂でした。

ウーハーも同じように音響レンズが取り付けられています。
トールボーイモデルはミッドレンジまで音響レンズが取り付けられており、ウーハーには付いておりません。
最上位モデルの PERSONA シリーズが大変よく出来ていましたので、期待して試聴しました。

PREMIER 100B 定価 121,000円(税込) 左のモデルです。

軽快かつ滑らかな音で、最初から良い音で鳴り出しました。
音響レンズの効果でリスニングエリアが広く、広い範囲でステレオイメージを感じることが出来る点は上位モデルと同じで使いやすいです。
小型の割には低音の量感を狙いすぎた感じが有り、ウーハーの受け持ち帯域である中域から低域に掛けて、やや甘い表現をするところが気になりますが、価格を考えると上出来だと思います。
全モデル共通して、薄化粧タイプで高域から中域の声の帯域に薄く色気が乗り、気持ち良く音楽を楽しませてくれます。

PREMIER 200B 定価 165,000円(税込) 右のモデルです。

これは良いです。
100Bで不満だった、中低域の甘さが取れすっきりと透明度の高い空間を表現します。解像度、情報量もこのクラスではトップクラスの能力を持ち、定位もビシッと決まります。
広いリスニングエリアを持つ点は共通した美点で、良く伸びる高域ではありますがやかましい音を出さない点も魅力です。
高域はストレス無く伸びるがうるさくない、というチューニングは難しく絶妙なチューニングだと思います。
スピードも速く、曖昧さが無いため楽器から声まで何でも気持ち良くならせます。

Paradigm 技術陣の高度なチューニング技術に感心しました。

PREMIER 700F 275,000円(税込) 左のモデルです。

2ウェイの 200B をそのままトールボーイにしたイメージの音を持つ、こちらも素晴らしいスピーカーです。
トールボーイになりユニット数が増えたため、200Bと比較するとほんの少し定位が甘くなる点も感じましたが、それ以上に、サイズアップによる恩恵が大きくほとんど気になりません。
通常、トールボーイ化すると、強度不足により箱鳴きが大きくなり中低域が濁る場合が多いのですが、ほとんど気になりません。
ボディ感を伴う厚みのある実体感を表現出来るようになる点は、トールボーイならではの利点です。

PREMIER 800F 352,000円(税込) 右のモデルです。

700Fを一回り大きくしたため、さらに低音の量感は増えます。ですが、個人的には低音が多すぎるようにも感じますので、ポートチューンが必要かも知れません。
このあたりの低音の量感に関しては、お好みもあると思いますのでこちらの方が好きだという方もたくさんいらっしゃると思います。オーディオ的によく出来たバランスで、やや多目の低音の上に透明度の高い中高域を乗せ、少し色気をプラスした感じです。

総じて素晴らしいモデル達で、この価格帯では真っ先におすすめす出来るスピーカーだと思います。
特に2ウェイの200Bとトールボーイの700Fの完成度が高く、ピアノからヴォーカルまで様々なジャンルを気持ち良く、鳴らすことが出来、現代的な広い空間表現力をも合わせ持つコストパフォーマンス抜群の高い完成度を持ちます。

製造はカナダで、設計から製造まで全てカナダの自社工場で行っている点まで含めて信頼出来る良いメーカーだと思います。

良いスピーカーが発売されましたので、お披露目の試聴会を行います。
1月18日(土)19日(日)の両日、このPREMIERシリーズと、最上位モデル PERSONA B / 3F / 5F をDevialet で鳴らします。
今回のDevialetはPERSONA 5F モードになっていますので、期待出来ると思います。
開催時間が決まり次第ホームページで報告させていただきます。

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