今年の更新は昨日のベストバイで最後のつもりでしたが、最後の最後に面白いモデルが入ってきましたので
軽くご紹介です。
あまりに多機能で、数日触ったくらいではその魅力を把握しきれません。
年が明けてからじっくりと取り組み、それから詳細を紹介させていただきます。

数年前に輸入されていて、話題になっていましたのでご存じの方も多いと思います。
フランスのメーカーで、アンプとは思えない斬新なデザインと、その見た目に反した正統派サウンドで人気だったのですが、突然輸入が途絶えてしまい、日本市場には数年入ってきておりませんでした。
ですが、完実電気さんが正式に契約を結び輸入が再開されましたのでご報告です。

久しぶりに聴いたDevialetはこの数年で大きく進化しており、絶妙のバランスで計算され尽くした薄化粧の美を堪能出来るアンプに仕上がっていました。
無味無臭のストレートサウンドとは違い、絶妙のバランスで薄化粧が施されているのですが、その塩梅が絶妙で心地良く音楽に浸ることが出来、ずっと聞いていたいと思わせる魅力が有ります。

機能にも注目すべき点が多数有ります。
特に注目しているのが、スピーカーに合わせた特製へアンプその物を変化させることが出来る点です。これは、今までのどんなアンプにも出来なかったことで、アンプの進化の一つの形では無いでしょうか。
メーカーのホームページには現在 983種類のスピーカーデータが公開されており、日々増えていっています。

そこからお使いのスピーカーのデータをダウンロードして、アンプへインストールすると
そのスピーカーの特性に合わせた専用アンプへと進化します。

この公開されているデータは、今までのマイク測定と違いユニットの動きをセンサーで動的に記録しているそうです。ユニットへレーザーを当てて、その反射光を読み取って測定しているようです。
ですので、ユニットの動作その物を測定しており、間接的に空気振動を測定する際に起こり得る誤差が入り込む余地がありません。

その効果は大きく、店頭のParadigm PERSONA3F で試聴しましたが、標準モードとPERSONAモードでは全くの別物でした。

標準モードでも十分に気持ちのよい音で鳴っていましたが、PERSONAモードへ変更するとウーハーの制御が別物のように変化し
違うアンプで鳴らしているように感じました。特に低域の変化が大きく、ユニットの無駄な挙動が無くなり、必要なだけ動き、即座に止まるイメージで曖昧さが無くなります。
そのユニット特性に合わせた制御が行われていることを実感出来る変化でした。

考えてみれば、アンプの設計とは不特定多数のスピーカーを標準的に鳴らすよう設計されていますからどうしても標準的な設計となってしまいます。
ですが、Devialetのこの新技術はそのスピーカーのためだけの専用アンプへ進化することが出来るのです。

これで音が悪いはずがありません。

軽く紹介するつもりでしたが、あまりに楽しいアンプだったため長くなってしまいました。
年が明けましたら、さらにテストして再度ご紹介させていただきます。