PMCの新型スピーカー twenty5.22 が届きました。
PMCの25周年モデルということで、DYNAUDIOの25周年モデルを思い出し期待も高まります。

PMCの特徴とも言えるATL(Advanced Transmission Line)平たく言うとバックロードホーンだと思うのですが・・・
採用のモデルです。
この新シリーズからポートの出口に気流抑制のためのスリットが付けられました。
DIATONEの新型スピーカーもバスレフポートに同様の目的を持った突起を付けていましたから、ポート開口部の気流抑制が最近のスピーカー設計の流行なのでしょうか。


こちらは旧型のポート部です。
塞いであって見えませんが、内部はただの開口部で特に何もされていません。


スピーカーターミナルはシングルワイヤー専用になりました。
左下に「Hand built in the UK」と誇らしげに記載されています。


こちらは旧型のターミナルです。
バイワイヤー対応ですね。どういう経緯でシングルワイヤーへ戻したのか興味があります。
必ずしもバイワイヤーが高音質であるとは思いませんので、試聴の結果採用されたのだと思います。
DYNAUDIOも一貫してシングルワイヤーを守っていますし、メリットもあるのでしょうね。

音質ですが、今までの歴代PMCとはかなり違う音作りがされています。
伝統を重んじるイギリス人が作ったとは思えない豹変ぶりにかなり驚きました。

大変現代的で洗練された音質になっており「ハイレゾ対応」という文字が頭をよぎるような明るく、華やかなイメージです。
逆に、今までのモデルが持っていた陰影の濃い良い意味での重たさや暗さはなくなっています。

旧モデルファンの方が新型だからと言う理由だけで、導入するとがっかりするかもしれませんが、新しいファンを引きつけることは出来ると思います。
特に大きな違いは低音の扱い方で、旧シリーズはとにかく「たっぷりと低音をだすぞ!」という方向性だったのが、「質の高い低音を必要なだけ出す」という方向になっています。
ですので、低音の量感は旧モデルと比較してかなり控えめになっております。
低域が引き締まった分、全域の抜けが良くなり高域が気持ちよく抜けていきます。

PMCは「サイズの割に低音がたくさん出る。」という事から評判が良かったメーカーですので、それを期待すると「あれ?」となるかもしれません。
良くも悪くも、今までのPMCから大きな変化を遂げたモデルとなっております。
しばらくは、新旧両モデルを展示しておりますので、旧型との比較試聴も可能です。

お気軽に試聴においでください。