PCオーディオは設定等が難しく、とても手に負えないとお考えの方に、ぜひデータ再生の楽しさを感じていただきたくこのページを作成しました。
可能な限り分かりやすく解説したつもりですので、ぜひこの新しい世界のドアを開いてみて下さい。
最初の一歩ですから、コストは押さえて入門クラスUSB/DACの iFi ZEN DAC 販売価格 22,000円(税込)で組んでみました。このDACは安価ですが、なかなかの実力者で十分に音楽の楽しさを伝える力を持っています。
今お持ちのPCとこの ZEN DAC さえあれば、他に必要なハードウェアはアンプとスピーカーだけです。
PCとアンプとスピーカーはお持ちでしょうから追加投資は低く抑えることが可能です。
ご自宅にデータベース(ハードディスク等)を設置してCDをリッピングする方法は、システムが複雑となり設定も難しくなりますので、今回はインターネット上の音源のみを再生するシステムを構築します。
単語解説
再生ソフト
PCへインストールして音源データを再生させるためのソフトです。
ストリーミングサービス
巨大なデータベースセンターを構築し、そこへ7,000万曲以上の音源データを保存しています。そのデータベースへアクセスする権利を販売しているサイトです。通常月額 2,000円 程です。
一点だけ問題があるとすれば、今からおすすめする再生ソフト Roon がそれなりに高額な事でしょうか。
支払い方法はいくつかございまして、月々の支払いであれば 1,400円ほど、1年払いですと13,200円 ほどです。買取の場合 77,000円 程となります。6年以上使うとなると、買取してしまった方がお徳です。
セットで必要となるストリーミングサービス TIDAL は月額 2,000円 程ですので、Roonとセットで月払いであれば、月々 3,400円ほどとなります。月々CD1枚分程で 7000万曲の高音質データベースへ接続可能になると考えれば、高くは無いと思います。
我が家にはCDが3000枚ほどあります。1枚 3000円で計算すると 900万円ですからCD代は地味に負担となります。
音楽がお好きな方は、CD1000枚はお持ちでしょうから、それを考えるとこの新しいシステムが長い目で見ると、安いのかもしれない、と感じていただけるのでは無いでしょうか。
実際、私はRoonを導入してからほぼCDを購入しなくなりました。
今回導入する PC + ZEN DAC システムは手元にデータベースを必要としません。
全ての音源はネット上(TIDAL)に存在します。そのため、複雑な設定も少なく比較的簡単に導入できると思います。
それでは実際に導入作業を始めます。
おそらくこのシステム導入の際に最も大きな精神的障害となるであろう TIDAL との契約を最初に行って下さい。これが出来ないと先に進めません。
残念ながらTIDALとの契約を心理的に出来ないとお感じになる方(一定数の方がそうであろうと予想します)は、PC + AmazonMusicHD をお楽しみいただけたらと思います。
TIDALは現時点で日本での正式サービスを行っていないため、少し特殊な方法での契約が必要です。
その方法を具体的にここで記載することは出来ませんので google で TIDAL 契約 と検索して下さい。そこに画像入りで詳しく契約方法が載っています(クマを使います)。
そのページでは香港で契約したとなっておりますが、現在香港での契約は出来ないようです。契約する国により月々の支払い金額が変わりますので、良く確認してから契約をお願いします。現時点(2021/6月)ではカナダ経由での契約がおすすめです。
TIDALとの契約が出来た方は、以下へお進み下さい。
まず再生ソフトである Roon をインストールしてください。
インストール方法は以下リンク先に詳しく解説させていただいております。
Roon インストール方法
インストールが出来ましたら先へ進みます。PCと ZEN DAC は接続しておいてください。
Windows10 PCをお使いの方は ZEN DAC のドライバーインストールも済ませておいてください。
これが最初の起動画面です。
左上の横棒3本線をクリックしてください。
「設定」をクリックしてください。
ここが日本語で表示されないとのお問い合わせを時々受けます。
その場合は表示言語変更が必要です。
表示言語が日本語でなかった場合は、左上横棒3本線をクリック後に 「Settings」をクリックしてください。
左下の「English」をクリックして「日本語」を指定してください。
「Restert now」 の青いボタンをクリックしてください。Roonが再起動され日本語になります。
日本語化が出来ましたら、先ほどの続きで「設定」をクリックしてください。
「オーディオ」をクリックしてください。
ここには接続されたDAC一覧が表示されます。
今回の場合 iFi ZEN DAC を接続してありますが Roon 側への登録が済んでいないようでiFi(by AMR)HD USB Audio Output と表示されます。
ここまでは問題無いのですが、その横に青ボタンで 「有効」と表示されています。これが曲者で、まさに有効化されていますよ、このままで使用可能です。と言っているように見えますが、これは罠です。
実際、音が出ないとお問い合わせいただいた多数の方のほとんどがこれに欺されています。私が「有効化」されていますか?と伺うと、はい有効と表示されていますとお返事されます。ですが、これはこの「有効」ボタンをクリックしない限り有効化されないのです。
欺されないようご注意いただき、「有効」ボタンをクリックしてください。
申し訳ございません。
店頭のPCで画像を撮影しているのですが、一度設定済みのPCで撮影しているため正確な順番では無い可能性がございます。この設定はもっと前に出るかも知れません。
このソフトは設定中に接続されているDACの型番を聞いてきます。その場合 ZEN DAC は表示されませんので、同じ性能のモデルである 「nano iOne」を選択してください。そうすると、必要な設定が自動で行われます。
「有効」ボタンクリック後、もしくは使用機材「nano iOne」設定後に上記のような表示となりますので
「名称未設定」 をクリックしてDAC名。今回の場合は「ZEN DAC」を入力してください。
ZEN DAC と表示されました。
次にこのソフトで再生する音楽を出力する機材の設定を行います。今回の場合「ZEN DAC」が出力先となります。
右下の「System Output」をクリックしてください。
「ZEN DAC」をクリックしてください。
右下に「ZEN DAC」と表示されました。
ここに表示された機材へと音源が出力されますので、PC本体から音が出る場合等はまずここをご確認ください。
これで、出力機材の設定は完了です。
次に「TIDAL」の設定に入ります。
左側設定欄より「サービス」をクリックしてください。
今回は「TIDAL」と紐付けますから「TIDAL」右の「ログイン」ボタンをクリックしてください。
すると別窓で「TIDAL」ログイン画面が出ます。
「Enter your email or username」 のところへ、先ほど契約したTIDALアカウントのメールアドレスを記入してください。 記入が終わりましたらすぐ下の「Continue」をクリックしてください
同じく「Enter your password」欄へ先ほど登録したパスワードを記入してください。
記入が終わりましたらすぐ下の「Log in」をクリックしてください。
ログインに成功しましたらTIDALの画面は消して、Roon画面へ戻ってください。
左上横棒3本をクリックして「TIDAL」をクリックしてください。
画面上部に「TIDAL」と表示されれば成功です。おめでとうございます。これで新しい世界が開けました。
思う存分音楽の世界を堪能してください。
と言ってここで終わっては、どうやって音楽を聞けば良いか分かりませんね。次は音楽の探し方です。
右上の「虫眼鏡」マークをクリックしてください。
そこへ、探したい音楽やミュージシャンを記入します。
今回はマイケルジャクソンを探すために「マイケル」と記入しました。
すると予測変換でマイケルジャクソンと出てきましたので(ある程度有名なアーチストであれば予測可能です)
「マイケルジャクソン」をクリックします。
すると「マイケルジャクソン」のページが表示されます。
これがこの「Roon」というソフトの凄いところで、検索したアーティストの様々なデータが表示されます。
中央部の「ディスコグラフィ」をクリックしてください。
そのアーティストのアルバムがずらりと表示されます。
国内未発売アルバムも普通に出てくるのがストリーミングサービスの嬉しい部分です。
聞きたいアルバムをクリックしてください。
選んだアルバムが表示されますので、青い「今すぐ再生」をクリックすると再生されます。
今回のように毎回検索するのは手間ですので、お気に入りのアルバムはマイアルバムに登録すると便利です。
登録したいアルバムの「今すぐ再生」右横の+マークをクリックすると「ライブラリに登録しました」と表示され
登録完了です。
では、登録したアルバムを聴いてみましょう
左上横棒3本をクリックしてマイライブラリ内の「アルバム」をクリックして下さい。
マイアルバム内に先ほど登録したアルバムが表示されるようになりました。このようにしてマイアルバムをご自身のお気に入りで埋めていって下さい。
再生するときは聞きたいアルバムをクリックして、今すぐ再生ボタンや楽曲名を直接クリックしての再生も可能です。
アルバム再生画面の「クレジット」をクリックするとさらに音楽が広がります。
そのアルバムに参加したアーティストや、ミュージシャンが表示されるので、それを辿って未知の音楽と
簡単に出会うことが可能です。
このギターかっこいい!
と思ったら、クレジットからギタリストを選択すれば
そのギタリストのアルバムや参加したアルバムが表示されます。
音楽好きには、夢のような環境だと思います。
こんなに素晴らしいシステムを使わないのは勿体ないので、ぜひチャレンジしてください。
可能な限りサポートさせていただきますので、お分かりにならない点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
今回の組合せは入門用システムとなります。
もっと良い音が出せる潜在能力を秘めた再生ソフトですので、音を良くしたいと感じた場合はいつでもご相談ください。
ご予算に応じて、最適なシステムをご提案させていただきます。