2025/05/22 hina Falcon オリジナルLANケーブル 発売のお知らせです。

ここの 3/22 の記事でご紹介した、ACOUSTIC REVIVE さんのLANケーブルを聞いてから、弊社製LANケーブルの上位モデル製作意欲が高まりました。
そこではたと気がつきました。
「LANケーブルの最新規格にこだわらなければ製作難易度は落とせるのではないか。」
オーディオ用途で考えた場合、通信速度は 1Gbps に対応していれば十分です。
であれば LANケーブルの規格 Cat5e 対応で問題ありません。

そして、この規格用のケーブルであれば、私のコレクションにぴったりの物があります。
いつか使おうと思って、大事にしまっておいたビンテージ物のレア品です。

さっそく、試作してみました。

理想的な構造である、+信号と-信号をそれぞれより合わせ、ノイズキャンセル効果を持たせたうえで+-信号を1セットとして計4セットを組み合わせました。
この構造の有利性は、ACOUSTIC REVIVE LAN-QUADRANT-TripleC の音の良さからも確認出来ております。

試聴してみましたが、素晴らしいです。
自画自賛で申し訳ありませんが、本当に良い音がします。
付帯音がほぼ感じられない、信号のみが正確に伝送された音と感じます。
私が今までに試聴したLANケーブル中でもトップレベルのクオリティです。

プラグは、高級プラグも含めて4種類試作して比較試聴しました。
その中で最もこのケーブルと相性が良かった、画像のプラグを採用しました。
高級プラグは大きく、重いため、このケーブルの良さを損ねるイメージとなってしまったためこの見た目の安っぽいプラグとなっております。
軽く、磁性を持たない点が良い方向に影響したのだと思います。

弊社の最上位ケーブルシリーズらしい、見た目が安っぽいケーブルとなりますが、音は良いです。
見た目にこだわると、どうしても音が悪くなってしまいます・・・
音楽を聴く道具と割り切っていただき、音だけでご選択いただければと思います。

今まで、相当数のLANケーブルを試作して分かったことがあります。
音の良い線材に共通する特徴は

細い(軽い)
単線
シールド

この3つの要素を兼ね備えた線材が答えだと感じました。
そして、今回採用したケーブルはその要素にぴったりです。
シールドに関しては、ノンシールドタイプとなっておりますが、ノイズキャンセル効果は持たせてあるのでオーディオ用途として問題になることはありません。

この線材は、米国より取り寄せたMILスペック(米国が調達する物資に対して設定された、厳格な品質基準の総称です)ワイヤーで主に戦闘機等の航空機に使用されていたワイヤーです。
製造年代は1970年代で、製造後50年ほど経過しておりますが、さすがMILスペックです。
全く劣化が見られません。
F16などの戦闘機では軽量化や耐熱性向上のためにテフロンの他にカプトンが多用されていましたが、この線材はカプトン皮膜ではありません。
ある程度の耐熱性を持った皮膜材料ですが、主にコクピット周辺の制御系に使われていた物と考えられます。
皮膜が薄く非常に軽量である事(導体が十分に細いこと)、ノイズ対策のためにかなり精密にツイストされていること。
導体にはシルバーコートOFHCC(シルバーコート無酸素高伝導銅)が使用されていること。
精密伝送のために単線であること。
などが特徴です。

線材が希少であり、製造に時間がかかるため、高価なモデルとなっておりますが、価格以上の音質を持つLANケーブルに仕上がったと思います。

販売価格は以下となります。

hina Falcon 50cm 30,000円(税込)
hina Falcon 1m 33,000円(税込)
hina Falcon 1.5m 36,000円(税込)
hina Falcon 2m 39,000円(税込)
hina Falcon 2.5m 42,000円(税込)
hina Falcon 3m 46,000円(税込)

3m以上ご希望の場合はお問い合わせください。
ただ、これだけ高額となると、無線で飛ばした方が良いと思いますので、高級LANケーブルの長尺はあまりおすすめしておりません。

吉田苑公式ショッピングサイト hina Falcon LANケーブル 吉田苑オリジナル