marantz さんに続いて DENON さんからも、ネットワークプレーヤー内蔵アンプの発売です。

横幅 217mm 奥行き 242mm 高さ 86mm とコンパクトです。
marantz さんと同じく天板はメッシュとなっています。
marantz MODELM1 は約 15万円でしたから、こちらは 3万円ほど安いです。
そのコストダウン分は、リモコンの有無と外装でしょうか。
2台並べると、明らかにこちらの方が見劣りします。
リモコンはネットワークプレーヤーとして使用する場合、タブレット(スマホ)で操作しますから無くても困らないのでは無いでしょうか。

2024/07/12 訂正です。
MODEL M1 にもリモコンは付属しません。
となると、単純に外装だけの違いですね。

外装でコストダウンを図り、中身はほぼ同等ではないでしょうか。
そう考えると、コストパフォーマンスはこちらの方が高いですね。

リアパネルの端子配置も MODELM1 とほぼ同じですので、パーツ類の共有化でコストダウンを図っているようです。

ですが、音は見事なほど違います。
MODELM1 は耳当たりよく、柔らかな音色で刺激的な音を出さずに。ゆりかごに乗っているような心地よいサウンドです。
対して、この HOME AMP は直球勝負で、ダイレクトに音が飛んできます。
曖昧さを排し、うるさい音でもごまかさずにそのまま出してきます。
見事なほどに両極端な音作りですので、お好みで選択することとなると思います。

試聴は、Wi-Fi 接続で高価なハブや絶縁装置を使用せずに行いました。
音源は Amazon Music です。

使用したスピーカーは Paradigm Founder40B ですが、駆動力には相当余裕を感じましたのでもっと大型スピーカーでも軽く鳴らせそうです。この駆動力の高さはデジタルアンプならではのメリットですね。

私には、やや高域がキツく、低域が物足りなく感じたので、アプリ上でトーンコントロールを行い補正しました。
トーンコントロールに関しては、使用スピーカーや部屋の特性によって大きく状況がかわりますので、適宜使用してください。

このトーンコントロールは良質です。
アナログ回路を使用したトーンコントロールは、S/N比の劣化や、エネルギーの消失等、失う物が多くよほどのことが無い限り使用しませんが、デジタル上で行うトーンコントロールはデメリットが小さく積極的に活用すべきと思います。

今回は 低音 +3 高音 -2 で試聴を行いました。

明快で、ダイレクトな音作りです。
やや高域寄りのエネルギーバランスで、高域に意識的な誇張感を感じます。
中域に薄く色気を乗せているようにも感じます。
レンジは欲張らず、上下共にほどよく丸めてあります。
空間表現力も高く、スピーカーの左右外側まで空間が広がります。
反面、奥行き表現力は甘く、やや平面的なところが気になりました。

楽器の音色を正確に再現する能力を持ちますが、同様にいやな部分もごまかさずに再現します。
この部分が評価の分かれる点でしょうが、ソースに忠実という見方をすると、優秀なシステムだと思います。

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