昨日に引き続き Silent Angel さんの新製品です。
今回はネットワークプレーヤー M1 とネットワークトランスポート M1T のご紹介です。

今回は Roon Ready 接続対応にプラスして AmazonMusicHD にも対応しているのが目玉です。AmazonMusicHD 対応ネットワークプレーヤーは今まで DENON / marantz / bluesound の3社しか無く
入門クラスばかりでしたので、音質は入門クラス止まりでした。さらにその操作アプリは時代遅れ感が強く、大変不評でした。

AmazonMusicHDは、日本で正式サービスされている貴重なハイレゾ対応ストリーミングサービスなのですが、対応した高音質ネットワークプレーヤーが存在しなかったため、今まではピュアオーディオ用途には不向きでした。

ですが、それも今日までです。
ようやく AmazonMusicHD をピュアオーディオレベルで再生出来る機材が誕生しました。

それが今回ご紹介する Silent Angel M1 シリーズです。

画像は M1 です。
横幅 155mm 奥行き 110mm 高さ 50mm と大変コンパクトです。
小さいですが 1.6Kg と身の詰まった重量で、硬いLANケーブルを接続しても浮いたりしません。

外観上のM1T との違いはRCA出力の有る無しだけです。

今回のテストは M1 を使用し、M1T(トランスポート)のテストの代わりに、M1 のUSB出力を使用します。DACという余計な負荷がある分 M1T より音質上不利ですが、参考になると思います。

まずは M1 アナログ出力の試聴です。実力を探るために最初は Roon Ready接続での試聴です。
20万円の高級ネットワークプレーヤーですが、外観はとてもその価格に見えません。中身で勝負というモデルです。そして、その中身はきっちりと20万円の価値がありました。

良いネットワークプレーヤーです。
ナチュラルで誇張感無く、ストレートに音が出てきます。
レンジも広く、情報量もしっかり拾えています。

見た目はともかく、20万円が惜しくないだけの音質を持っています。

次に、目玉機能である AmazonMusicHD を試聴しました。こちらも良く出来ています。
現時点で AmazonMusicHD を最も高音質再生出来る機材では無いでしょうか。

気になるアプリの操作感ですが、ジャケット表示や選曲等ボタンを押してから反応するまでに3秒ほど掛かるのが、気になりますが、操作性やジャケット表示等は DENONさん等のアプリから大幅に現代的になり
普通に使えます。反応速度はアプリの改良で良くなるでしょうから、未来に期待です。

今までのAmazonMusicHD再生における欠点である、音質とアプリの操作性を大幅に改善してくれただけでも、この機材の存在価値は高いです。

次にUSB出力からDACへ接続して、トランスポートとしての実力を検証しました。

これも良いです。
DACが無くなり 99,000円 も安くなりお買い得感も高いです。
ネットワークトランスポートとしては高級機の SOtM sMS-200ultraNEO SE 275,000円(税込)と iFi ZEN Stream 49,500円(税込)の間の価格帯となり、音質も価格差通りとなりました。

ZEN Stream と比較すると、空間再現性が広がり左右、奥行きともに広くなります。情報量も増え、レンジも広くなります。

さすがに sMS-200ultraNEO には敵いませんが、半額以下の価格である事を考えると頑張っています。

そして何より、外部DACに良い物を使用した場合の AmazonMusicHD のクオリティが見事です。
本気で AmazonMusicHD に取り組む場合は、この M1T が最有力候補となると思います。

AmazonMusicHD が高音質再生出来るようになったことが何よりもありがたいです。

問題は Roon Ready接続可能な機材で、あえて AmazonMusicHD を使用するかですが、現実的な導入順序を考えた場合、十分に価値があると思います。

まずはこの M1(M1T)を導入して AmazonMusicHD を楽しみます。次の段階として Silent Angel Z1 を導入して Roon へと進めば、無駄なく機材を使用出来ます。

いきなりの Roon 導入はコスト的に厳しいので、このように段階を踏むと一度の出費が抑えられてお財布に優しくなります。