2024/09/27
EDISCREATION SILENT SWITCH OCXO 2 JPSM 定価 330,000円(税込)
EDISCREATION SILENT SWITCH OCXO 2 JPEM 定価 616,000円(税込)
EDISCREATION FIBER BOX 3 JPSM 定価 330,000円(税込)
EDISCREATION FIBER BOX 3 JPEM 定価 616,000円(税込)
EDISCREATION CS CABLE 75cm 定価 33,000円(税込)

2024/09/28 SFPポート使用時の試聴を追記しました

大人気モデルであるEDISCREATION のハブ SILENT SWITCH と光絶縁装置 FIBER BOX がモデルチェンジを行いました。
残念ながら、大幅な値上げとなってしまいました・・・

10月10日(木) 発売となります。
発売前ですが、メーカー様より試聴機を貸していただきました。

大幅値上げで、モデルチェンジというより、新製品と言った方が良いと思います。
ですが、その値上げにふさわしい音質アップを伴っておりますので、ただ価格が上がっただけではありません。
本音を言うと、あまりに大きな値上げですので、旧モデルと併売して欲しかったところですが小さな工房で製造されている関係上量産できませんので、無理も言えません。

その分、大量生産では出来ない、細やかなところまで気を配った拘りのモデルが製造されております。



左が SILENT SWITCH 右が FIBER BOX 3 です。
天板の放熱口が無くなり、FIBER BOX 3 が SILENT SWITCH と同サイズとなりました。
今までは FIBER BOX が小さかったため、オーディオラックに SILENT SWITCH と FIBER BOX を2台無理なく並べられたのですが同サイズとなったことにより、2台並べると横幅 538mm ほどとなってしまい、ラックに並べることが難しくなった点は残念です。



上段2台が JPSM (JAPAN STANDARD MODEL)下段2台が JPEM(JAPAN EXCLUSIVE MODEL)です。
JPSM と JPEM の違いは、定価110,000円(税込)のインシュレーターを装備している点と赤銅製底板を装備している点、ACインレットにFURUTECH を採用しているのが外観上の違いです。
もちろん、内部の使用パーツも厳選されています。

SILENT SWITCH には SFPポートが新設されましたので、SFPモジュールを使用して光接続も可能です。
このSFPポートは独立した電源スイッチが配置されており、通常はオフにして運用可能と、いかにもオーディオマニアが設計しましたと感じられる、うれしい機能がついています。



JPSM の脚も前モデルのゴム脚から強化され、金属製のスパイクタイプになっています。

前モデル SILENT SWITCH と FIBER BOX 2 からの変更点ですが、最も大きな部分は新技術「Synchronize Clock Bus Technology」の採用です。
EDISCREATION の エディソン・ウォン が開発した世界初の技術で、専用ケーブルでリンクされた機材間のクロックを同期運転させます。
今までのクロック同期運転は、1台のマスタークロック信号を接続機器全てに送信して、そのマスタークロック信号により、各機器を制御しておりました。その際内蔵クロックは使用しません。
この動作の場合、マスタークロックは動作する機材から遠方に設置され、クロック信号の経路が長くなる点が弱点でした。

今回の新技術は、それと違い動作そのものは各内蔵クロックにより行い、そのクロックの動作タイミングを同期させるという技術です。
クロック信号は、音質上有利な機材内部に配置されたクロックから発振され、そのクロック同士の同期のみを行うという原理のようです。



このように、専用ケーブルでハブと光絶縁装置を接続して同期運転を行います。
もちろん、各々独立して運用することも可能ですが、この効果を聞いてしまうとセット運用したくなると思います。

まずは、上位モデル JPEM セット から試聴しました。
内蔵クロックが安定するまで24時間の暖機運転後の試聴です。
これはクロックにOCXOを採用している全てのオーディオ機器に必要な処置ですので、通電直後の試聴は参考にならないとお考えください。
24時間経過後の音質は、電源投入直後と全く違います。

616,000円(税込)の2台セットに専用ケーブルですので、総額 1,265,000円(税込)という、とんでもない価格のハブと光絶縁です。
そう簡単には褒められないと、気合いを入れて試聴に挑んだのですが、一音目で降参してしまいました。
2台のクロック同期運転ですから、音が良くなるだろうと想像していたのですが想像以上でした。

「生」です。
恐らく、現時点で最も記録された音源を正確に再現可能なシステムではないでしょうか。
にじみが無いとか、位相特製が良好等というコメントでは伝えられません。
音楽を正確に伝送する能力に関しての最高峰だと思います。

ここまでは、セット運用 SILENT SWITCH 2 + FIBER BOX 3 + 専用ケーブル での試聴です。
今度は、ばらして各々の試聴を行いました。

60万円のクラスには、日本テレガートナー M12 SWITCH PREMIUM というライバルがいます。
日本テレガートナー と EDISCREATION のライバル関係により、ハブと光絶縁装置が大きく進化した様に感じます。

世にオーディオグレードハブという革命を起こしたのが 日本テレガートナーでした。
「ハブで音が変わるの?」という時代に、30万円という高額ハブを発売し、ハブの重要性を世に知らしめたのが日本テレガートナーでした。
次に EDISCREATION が参入してきて、20万円という手に届く価格のハブを発売しました。
このように、つねに最先端のモデルを供給し、音質でも競い続けてきて今に至ります。

そして、ついに頂上決戦です。
甲乙付けがたいです。
EDISCREATION SILENT SWITCH JPEM の方が低域方向のグリップ力、解像度、レンジ共に優秀ですが日本テレガートナー M12 SWITCH PREMIUM のなめらかさも魅力です。

光絶縁装置に関しては、日本テレガートナー OPT BRIDGE が 35万円ほどですので60万円のEDISCREATION FIBER BOX 3 には適いませんでした。
高価であれば良い訳ではありませんが、この勝負に関しては、低域の明瞭さ、レンジで差を感じます。

次に、まだ現実的な価格の JPSM セット 合計 693,000円(税込)での試聴です。
ほっとしました。
十分に良い音がします。
JPEMセットのとんでも価格から考えると、まだ現実的(ハブの価格と考えると十分に高価ですが・・・)なセットで上位モデルと比較さえしなければ、トップクラスのクオリティを持っています。

もちろんばらして単体で使用しても、その価格に見合うだけの能力を持っています。

十分にハイエンドな再生が可能ですので、一般的にはこちらのセットをおすすめします。

困りました。
値頃感のある価格帯に、ハブも光絶縁装置もなくなってしましました。

おすすめハブと光絶縁装置の一覧です。

ハブ

Silent Angel N8 59,400円(税込)
EDISCREATION SILENT SWITCH OCXO JPSM 330,000円(税込)
日本テレガートナー M12 SWITCH IE GOLD 423,500円(税込)
EDISCREATION SILENT SWITCH OCXO JPEM 616,000円(税込)
日本テレガートナー M12 SWITCH PREMIUM 668,000円(税込)

光絶縁装置

EDISCREATION FIBER BOX 3 330,000円(税込)
日本テレガートナー OPT BRIDGE 349,800円(税込)
EDISCREATION FIBER BOX 3 616,000円(税込)

ハブは Silent Angel N8 がありますが、光絶縁装置が30万円からになってしまいました。
現実的に購入可能な価格帯である20万円程のモデルが皆無です。
各メーカー様、この価格帯は狙い目だと思います。ぜひ新製品の投入をご検討ください。



2024/09/28 追記

お客様より 「SILENT SWITCH にSFPポートが増設されたのならば、LUMIN とSFPポート経由で光接続出来るのでは?」とのご助言をいただきました。
A様、貴重な助言をありがとうございます。

LUMIN にSFPポートがある事をすっかり失念しておりましたので、早速試してみました。

今までの接続は以下のようになっておりました。

ルーター—光絶縁装置—SILENT SWITCH 2—光絶縁装置—LUMIN

光絶縁装置を2台も使用する贅沢な構成です。
この、ハブとLUMIN間の光絶縁装置を、SFPポートによる光接続へ交換することが出来れば、大幅なコストダウンが可能となります。

ちなみに、今回比較試聴した光絶縁装置は

光絶縁装置 日本テレガートナー OPT BRIDGE 349,800円(税込)
LANケーブル 日本テレガートナー MFP8 IE GOLD 83,490円(税込) が 2本

定価合計 516,780円(税込)

対する、SFPモジュールは

光SFPモジュール 10,000円(税込)ほどが2個
光ケーブル 20m 2,000円(税込) ほど

合計 22,000円

SFPポート接続の方が音が良ければ、51万円が2万円までコストダウン可能です。

さて、実際に比較試聴してみました。
SFPポート接続の方が音が良いです!

同等の音質でもコストダウンできる分お得になる、と思っていたのですがなんと、音質アップまで可能です。
ただし、使用するSFPモジュールと光ケーブルで音は大きく変化します。
良質な物を使用しないと、簡単に逆転すると思いますので、ご注意ください。

LUMIN のSFPポート付きプレーヤーは U2 等の上位モデルからです。
残念ながら、入門モデルの U2 MINI 等には付いていません。

LUMIN U2 は 825,000円(税込)です。
LUMIN U2 MINI は 385,000円(税込)です。

その差額は 440,000円 となります。
光絶縁装置が1台減らせることによるコストダウン分で買えてしまいますね。

これは極端な例ですが、大きなコストダウンが可能となりますので、LUMIN U2 等のSFPポート付きネットワークプレーヤーをお使いの方には大変有効な方法だと思います。

既に光絶縁装置 2台導入済みで、今回ご紹介した接続方法を行う際は、Roonコアとハブの間へ光絶縁装置をご使用ください。
相乗効果でさらに一段上の再生が狙えますので、無駄にはなりませんのでご安心ください。

誤解を与える可能性がありますので、注意点です。

SFP接続が必ずしも音が良くなる訳ではありません。
SFPポート側(ネットワークプレーヤーやハブ等)の設計や、使用するSFPモジュール、光ケーブルで驚くほど音質は変化します。
特にSFPポート周辺の設計が音質に与える影響は大きく、同じSFPモジュールと光ケーブルを使用してもLANケーブル接続に劣る機材も普通に存在します。

LANケーブル接続よりSFP接続の方が音が良いとは、単純にいえませんのでご注意ください。

今回の検証により、LUMIN と EDISCREATION の設計したSFPポートは良質である事が分かりましたのでこの2メーカーに関しては SFPポート使用推奨です。

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SILENT SWITCH OCXO 2 JPSM
SILENT SWITCH OCXO 2 JPEM
FIBER BOX 3 JPSM
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