2024/07/11 DENON HOME AMP 定価 121,000円(税込)
間が空いてしまい申し訳ございません。
久しぶりの更新、しかもネットワーク機器では無くスピーカーです。
40日以上更新が止まってしまいましたが、遊んでいたわけではございません。
(ライブには行きましたが・・・)
新製品や、気になる製品の試聴は随時行っているのですが、なかなかご紹介しようと思える製品に出会うことが出来ずに、ここまで間が空いてしまいました。
今回は久しぶりにスピーカーです。
30万クラスですと、おすすめしている Paradigm Founder40B がありますが、今までこのクラスはFounder40B の独壇場でした。
そこにようやく、比較すべきクオリティを備えたスピーカーの誕生です。
ツィーターをウーハー2発で挟み込む、バーチカルツイン形式です。
PIONEER さんが好んで採用していた形状で、ツィーターを同口径、同一性能のウーハーで挟み込むことによりツィーターから低域が出ているように聞こえる効果を狙った、仮想同軸方式の亜種ですね。
正面から見ると、その独特のユニット配置が分かりやすいです。
ウーハー経 108mm と小口径ユニットの利点を最大限に活かした、狭いフロントバッフルが特徴です。
フロントバッフル面積を小さくするほど、空間表現力には有利に働きますので、仮想同軸配置と相まって広い空間表現力と、明確な定位を目指した設計と思われます。
8の字型に見えるフロントバッフル部は厚さ18mmのアルミニウム製で、全てのユニットはこのアルミバッフルに固定されています。
ほぼ CDジャケットサイズの横幅です。
幅が狭いため、キャビネット容積を稼ぐために必然的に奥行きが深くなります。
スピーカーターミナルはシングル接続専用で、質感の高い良質なパーツを採用しています。
上下にスリット型のポートがあります。
小口径ユニット採用のため、背面の壁との距離で低域の量をコントロールして、少し低域をブーストするくらいでバランスが取れる設計のように感じました。
良いスピーカーです。
狭いフロントバッフルならではの高い空間表現力を持ち、特に奥行き方向の表現力に優れます。
左右の柔らかな空間の表現力に関してはライバルの Founder40B の方が優秀ですが、よりダイレクトでまっすぐ飛んでくるエネルギー再現性は、ややうるさくも感じる瞬間もありますが楽しいです。
仮想同軸配置のメリットで、定位が良好で、高い空間表現力と相まって、空間にピタリと定位する立体的な空間再現力が魅力です。
S/N比も良好で、ピアノのペダルを踏む音等、ノイズに埋もれて聞こえにくい音まで拾い出してくれます。
小径ユニットのため低域方向のレンジはそれほど広くないため、背面の壁で低域の量感を稼ぐ必要がありますがブーミーな低音は出ませんので、引き締まった低域を楽しむ事が可能です。
声の再現性が高く、ヴォーカルものをつい聴いてしまうスピーカーです。
奥行きのあるステージに、ヴォーカルがピタリと定位し、曖昧さの無いボディ感を持って再現されます。
Founder40B が左右方向に広い空間を表現するのに対して、奥行き方向へ広がる空間と定位を楽しむスピーカーでしょうか。
30万クラスに Founder40B の良きライバルとして登場したおすすめスピーカーです。
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