先日DENONさんの入門クラスシリーズが完了になるお話しを書きましたが、その入門クラス後継機のご紹介です。
型番も一新され 600NE シリーズとなりました。
入門クラスとはいえ、立派なフロントパネルを持ち見た目も立派です。
まずはアンプのご紹介です。
旧型から大きく機能性が向上し、デジタル入力が付き、さらにBluetooth接続まで可能となりました。
これだけ多機能化が進むと、色々と悪さをして音質は劣化するのでは無いかと危惧しておりましたが杞憂でした。
結論から申しますと、素晴らしい出来です。
とても入門クラスとは思えない駆動力と音質を持ち、コストパフォーマンス抜群のモデルとなっております。
最近のDENONさんは、音決めを担当するサウンドマネージャーが代わって(2015年)から少しずつ、音作りが変化していたのですが、今回は完全に新しいサウンドマネージャーの音になっていると思います。
時間が無くてご紹介出来ておりませんが、先日発売になったDENON最高峰モデルの PMA-SX1 LIMITED EDITIONから、昔のDENONサウンドとは全く違う音作りとなっております。
以前のDENONサウンドといえば、たっぷりとした重厚感のある低域をベースにしたピラミッドバランスのどっしりとしたサウンドで、スピードが遅く、位相特性もあまり重視されておりませんでした。
ところが、PMA-SX1 LIMITED EDITIONや今回のPMA-600NE は現代的で洗練された完全に新しいサウンドに生まれ変わっています。
旧タイプのDENONファンの方には、おすすめできませんが、情報量、位相特性、スピード等、空間表現力に関わる部分を重視する方にはおすすめできる、リアリティ重視の音作りになっています。
今までのDENONサウンドは完全に過去の物となっていますので、一度頭をリセットして素直に聞いてみてください。
生まれ変わったDENONが目指す方向性が見えてくると思います。
PMA-600NEは入門クラスではありますが、音楽を聞く道具として高い完成度を誇り、入門クラスでこれだけ高音質なアンプを作ってしまうと、上位モデルとの差別化が大変だと余計な心配をしてしまうほどです。
試聴ではクラスから考えるとアンバランスなDIATONE DS-4NB70を接続しました。
このスピーカーは測定器のような側面も持ち、接続された機材の音をダイレクトに出してきます。
通常の入門クラスであれば、雑味や位相特性の乱れ等聞くのが辛くなる場合が多いのですが、素直で伸びやかな音色で、全くいやな音が出ません。
情報量も多く、位相特性も良好です。アナログアンプとしては比較的スピードも速く妙な付帯音が付きません。
駆動力も高く格上のDIATONE DS-4NB70をきっちり制動しています。
完璧ではありませんが、このクラスのアンプでここまで制動出来れば上出来だと思います。
入門用、サブシステム用、特にBluetooth用サブシステムには最高の相棒だと思います。
一点だけ残念なのが、電源ケーブルが直出しで交換出来ないことです。
メガネケーブルですら無く、直出しですので電源ケーブル変更でのクオリティアップを狙えない点が少し残念ですね。
次は、CDプレーヤーの DCD-600NE です。
こちらはさすがにアンプのような大きな変化は難しく、基本的に前モデルDCD-755REのマイナーチェンジという感じです。
前モデルと比較すると、やや情報量が増えてレンジが広くなっています。
CDプレーヤーがほとんど販売されていない状況の中で、基本に忠実な信頼出来るプレーヤーです。
こちらも価格を考えると優秀なモデルですのでおすすめです。