2015年12月のX-PM7の発売から約3年半、ついに後継モデルX-PM7MKⅡの登場です。
3年半を経て、Nmode 1bitアンプ X-PM7がMKⅡになりました。
・今回、X-PM7からX-PM7MKⅡになって変わったところです。
1.静かになりました。
ご存知の様に1bitアンプは、アナログ信号を今流行りのDSD信号に変換し、そのままDSD信号を増幅するデジタルアンプになります。特殊なアンプですが、その正確さと情報量の多さは、下手なアナログアンプやPWMのデジタルアンプとは、一線を画する物があります。 しかしながら、その方式とサンプリング周波数の高さからノイズの処理が難しく、残留ノイズを抑える為に、初代X-PM7やX-PM100では、出力端子の切り替えで、ストレートなポジションと残留ノイズをフィルターで押さえた2つ出力端子を持っていました。それから3年、昨年発売の下位モデルX-PM3では、通常の出力端子の装備のみで、同価格帯のアナログアンプ並みの残留ノイズまで改善され、ニアフィールド・リスニングにも耐えうるS/Nを獲得しました。
そして、今回のX-PM7MKⅡでは、新しい1bitパワーアンプを開発し、更にX-PM3よりも残留ノイズが小さくなっています。
X-PM7MKⅡは、従来モデルの中でも最も静かなアンプになっています。
2.出力アップと供給電流量が2倍になりました。
1bitアンプ最大の欠点であるノイズをクリアーしたX-PM7MKⅡですが、変わったのはそれだけではありません。
新しい1bitパワーアンプもフルバランスアンプですが、X-PM7の出力よりもパワーアップして32W(4Ω)になっています。
そして、それ以上に格段に良くなったのがスピーカーの駆動力です。供給電流量が2倍になり、出力表示以上の芯のあるパワー感と量感が得られます。DIATONEのDS-4NB70も、今まで店頭で鳴ってる音とは全く別物の音で鳴りますし、ちょうどDynaudioのFocus380(大型のトールボーイ)の中古が入りましたので、鳴らしてみましたが、力感、スピード、再現性と予想を超えた音に、店長の竹田もびっくりしていました。
聴いた感じのパワー感、細部の表現が格段に良くなっています。
3.プリ部も新設計
新パワーアンプ部分と同じくプリ部も新設計。
10周年モデルで採用された、薄膜高分子積層コンデンサの専用品を大量に投入されています。プリ部だけでは無くパワー部にも使用されています。
4.各ブロックのシールドが強化されています。
内部の見た目にも、シールド板の追加、ボリューム回路は、シールドケースに収められ、内部のコンストラクションは、上級機のX-PM100とほぼ同じになっています。
左右モノコンストラクションのパワー基板が、センターのプリアンプ回路を挟み左右に並びます。
左右のパワー基板用に大型Rコア電源トランスが、各一個ずつ前面に鎮座します。
プリアンプ回路にも独立したRコア電源トランスを要し、3つの電源トランスを使用するところは同じです。
5.パワーアンプとプリメインの切り替えが可能。
X-PM100と同じくパワーアンプ切り替えスイッチをリアパネルに装備しています。簡単な切り替えでパワーアンプとしても使用できます。
Funadamental ATT10を使うと面白そうです。価格の釣り合いは取れませんが、LA10Ver2と合わせるとちょっとびっくりするような音が出ます。
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6.リモコンが使えます。
普通に操作性が向上しました。わざわざ書くことでも無いのでしょうが、やはりあると便利です。
7.外部クロックの入力が出来ます。
内部クロックは、デフォルトで24.5Mhz動作ですが、外部から高性能クロックの入力が可能です。
外部からのクロック入力は5.6Mhz、6.1Mhz 、11.2Mhz 、12.2Mhz、22.4Mhz、24.5Mhzの6種類の周波数の入力が可能。
周波数を変えると、意外と音が変わります。当たり前ですが。曲に合わせて周波数を変えるのも思い白いです。
・音質について
正直なところ3年半も経つと、こうも変わるものなんだと思います。
型式としては、X-PM7のMK2ですが、出音は別物です。
X-PM7と切れとかスピード感と共通点が無いわけではありませんが、出てくる音は別物としか言えません。
色々評価として書こうかと思いましたが、色々書くのは止めました。
これは聴いていただければ分かると思いますし、何か響くものはあると思います。
音の好き嫌いは有ると思いますが、機会があれば一度聴いてみてください。
X-PM7MKⅡの音質サンプルです。
(Nmode X-PM7MKⅡ 以外の使用機器)
CDT: hina HT02
DAC: Nmod X-DP7
SP: DIATONE DS-4NB70
*細川正彦トリオ「Songs and Etudes」
*FAKiE 「To The Limit」
試聴位置に設置した、TASCAM DR-40にて録音しております。
シールド版、ボリュームシールドケースが追加され、大型のRコア電源トランスが左右に並ぶ。間にはプリ(バッファー)用に独立したRコアトランスが入る。