X-PM3

Nmode X-PM3 クロック接続試聴記と音源をアップしました。
定価 140,400円(税込)

2018/10/18 追記
外部クロックでの試聴記と音源をアップしました。
この項目下部をご覧ください。

オーディオ歴が長くなると、経験から色々なことが見えてきます。
しかし、今回はその経験が全く意味をなさないと痛感させられました。
皆様、着実にオーディオは進化していますよ。

Nmode さんから新製品が2機種発売されました。
ハーフサイズアンプのX-PM3 と フルサイズDAコンバーターのX-DP7 です。
その中からまずはX-PM3のご紹介です。X-DP7も近日中にご紹介します。

Nmode さんは今年の5月にロングセラーモデル X-PW1 の後継機種 X-PW1-MK2 を発売しました。
このモデルはX-PM100-10th等の10周年モデルで採用した新パーツ類を採用し、一層のキレ味と滑らかさを手に入れた
価格破壊とも言える優秀なアンプでした。
大人気で瞬く間に売り切れてしまい、11月の生産が上がるまで3ヶ月近くも欠品が続いている問題児でもあります。
本来ならばここでご紹介するべきアンプだったのですが、あっという間に売り切れてしまいご紹介する間もありませんでした。

それから半年ほどで、同じハーフサイズモデルを投入してくるとは思ってもいなかったので驚きと共に
同じようなサイズ、価格帯で2モデルも展開して大丈夫なのか?
と、心配しておりました。
特に X-PW1-MK2の完成度が高いだけに、余程の事が無いとお互いに食い合って共倒れの危険性まであると考えておりました。

特に製品を実際に目にする前に発表されたプレスリリースは一層の不安をあおりました。
そのプレスリリースで特に危機感を感じたのは以下の2点です。

ACアダプター付属・・・ACアダプター動作!! 下位モデルのX-PW1-MK2でさえ、立派なトランスで構成された
アナログ電源が搭載されているのに、上位モデルであるX-PM3がACアダプター(スイッチング電源)動作だと言うのです!

本体重量 2.3Kg ・・・いくら何でも軽くない?? X-PW1-MK2 でさえ 2.9Kg あるんですが・・・

古いオーディオの価値観に捕らわれた頭には、不安しか浮かびません。

不安を抱えたまま、ついにX-PM3が入荷しました。
箱から取り出した第一印象は、やはり「軽い!!」でした。
仮にも14万円(税込)もする高級アンプが、この軽さというのは衝撃的です。
ちなみに、重さで定評のあるDENONさんの同価格帯アンプは 16Kg もあります。

X-PM3

X-PW1-MK2 は入力セレクターの無いボリューム付きパワーアンプですが、今回のX-PM3はライン入力が3つ付いたプリメインアンプとなっております。
特筆すべき改善点としてついにリモコンが付きました!!

そして、ついに実際の音出しです。
音が出た瞬間にあまりのキレ味と生々しさに唖然としました。
ハイスピードアンプの代名詞とも言える歴代1bitアンプの中でも最速です。
音を出す前の不安など、一瞬で吹き飛んでしまいました。

「何だこれは!一体Nmodeさんはどこまで行くんだ!」

音が出るまでは、不安だらけだったため予想とかけ離れた音が飛びだしてきて狼狽してしまいました。

 

音の立ち上がり、立ち下がり速度が新たな境地まで上がっています。
軽量級故の低域方向の軽さを少し感じなくもありませんが、それ以上にこの軽さが音にプラスとして働いているように感じます。
試しに天板に重りを載せてみましたが、確かに低域方向のエネルギーは向上しますが、高域の抜けやスピードが落ちるように感じました。
今までのオーディオ常識が通用しない、軽量ならではの良さを持っているように感じます。

スピーカーの駆動力も十分で、DYNAUDIO EXCITE X-18 や Special 40 を繋いでも不満無く駆動しています。

さらに、背面に怪しい入力端子が・・・

 

何と、このアンプには外部クロックが接続出来るのです。
残念ながら、店頭のクロックがこのタイミングで全て貸し出し中で試聴出来ないのがもどかしいです。

取扱説明書で確認した所(アンプの取説なんて久しぶりに真面目に読みました)
スーパークロックを接続出来、 5.6MHz、6.1MHz、11.2MHz、12.2MHz、22.5MHz、24.5MHz まで入力出来るようです。
周波数を上げれば良いというわけではありませんが、入力する周波数によって音の変化があるはずですので
色々遊べそうです。
クロックが戻り次第、クロック入力有りの状態で試聴してお知らせします。
おそらくかなり大きな改善効果が得られると思いますので、凄く楽しみです。

このアンプを試聴する際は、先入観を捨ててください。
出てきた音をそのまま受け入れていただければ、新しい世界が見えてくると思います。

 

2018/10/18 外部クロック追加の効果

ようやくクロックが戻ってきましたので、早速接続して試聴しました。
今回は Sound Warrior SWD-CL10OCX (定価 97,200円(税込))を接続します。

なるほど、メーカーさんが成長するアンプと言っている意味が良く分かりました。
全ての面でクオリティがワンランク上昇します。
さらに滑らかに、細やかな音が出るようになるのにエネルギーが上昇します。
通常、滑らかにするとエネルギーは落ちていく場合が多いのですが、このアンプはその両方が上昇します。
緻密で正確、それでいてエネルギーを失わないという、さらに見た目の貧弱さが信じられない音を出すようになりました。

本体価格 151,200円(税込) + クロック 97,200円(税込) + クロック用ケーブル hina 閃光 19,800円(税込) で
合計 268,200円(税込)・・・・確かNmodeさんのX-PM7は 291,600円(税込) ですから、中々悩ましい価格になってしまいます。

折角?微妙な価格帯になったので、もっと微妙にしようとマスタークロック Antelope Audio 10MX (定価 786,240円(税込))を追加してみました。
なんと総額 1,054,440円(税込)というハイエンドアンプに成長してしまいました。

実際このような使い方をする方はいないとは思いますが、出てくる音はその価格に納得しそうになります。
軽量級スピーカーを接続するという前提ではありますが 「生」の音にかなり近づくことが出来ているのではないでしょうか。

 

X-PM3

使いこなしのポイントですが、入力するクロック周波数で色々楽しめます。
入力するクロック周波数によって音質が変化するのですが、DA変換される以前のデータ形式で結果が変わります。
CD等の44.1KHz系信号である 88.2KHz や 176.4KHz には同じ44.1KHz系である 5.6MHz / 11.2MHz / 22.5MHz が相性が良く
ハイレゾの48KHz系信号 96KHz や192KHz には48KHz系の 6.1MHz / 12.2MHz / 24.5MHz が相性が良いです。
試しに44.1KHzのCD音源を48KHz系の24.5MHzで再生すると、クロックのインピーダンスマッチングが取れていない場合と
同じような派手ですが平面的な音になります。
これはこれで、派手な楽しい再生音ではありますが、僅かな違和感があり長時間聞くのは少し辛いです。
同系統の22.5MHzにすると、派手さは無くなるので一瞬寂しく感じますがじっくり聞くと、正しいのはこちらではないかと感じます。

アンプへの入力信号はDA変換後のアナログ信号なので、入力周波数による相性が出るのは不思議ですが
実際に試聴すると、明らかに相性が出ます。
ですが、入力周波数に関してはスイッチ一つで変更出来るので、色々試してお好みでお使いいただければと思います。

音源を用意しましたので聞いてみてください。

使用機材
スピーカー DYNAUDIO EXCITE X-18 Oberon
CDトランスポート hina HT02
DAコンバーター Nmode X-DP10
アンプ Nmode X-PM3
クロックジェネレーター(スーパークロック) Sound Warrior CL-10OCX
マスタークロック Antelope Audio 10MX

 

X-PM3 JAZZ.wav へのリンク

X-PM3 FAKiE.wav へのリンク

X-PM3 + クロック22.5MHz JAZZ.wav へのリンク

X-PM3 + クロック22.5MHz FAKiE.wav へのリンク

X-PM3 + クロック22.5MHz + 10MHzマスタークロック JAZZ.wav へのリンク

X-PM3 + クロック24.5MHz.wav へのリンク

音源アップ後にヘッドフォンで聞いてみましたが、ほとんど違いが分かりませんでした・・・
音色の変化ではありませんので違いが出にくいですね。
これは実際に体験していただかないとお分かりいただけないかも知れません。
お近くの方はぜひご来店いただき、体験してみてください。
遠方の方は貸出機がございますので、クロックとセットでご依頼ください。

Nmode X-PM3の購入はこちらから