LUMIN U1 MINI 定価 Silver 308,000円(税込) Black 338,800円(税込)
LUMIN D2 定価 Silver 423,500円(税込) Black 465,300円(税込)

Roon Ready対応機として前回ご紹介しました LUMIN ですが、もっと詳しく紹介して欲しいとのリクエストがございましたので、あらためてご紹介です。

今回は LUMIN 入門クラスのネットワークプレーヤーである D2 とネットワークトランスポートである U1 MINI のご紹介です。
上位モデルのご紹介は次回までお待ちください。

前から見るとこの2モデルは見分けが付きません。
上段が U1 MINI 下段が D2 です。
対比物がありませんのでサイズが分かりにくいですね。横幅 300mm とコンパクトなモデルです。

上段はネットワークトランスポートのU1 MINI ですのでアナログ出力がございません。
その代わり、豊富な出力端子群が並んでいます。
左から AES/EBU ・ BNC同軸 ・ RCA同軸 ・ 光 ・ USB 2系統 (USBのみ入出力対応です)と5種類もの出力があり、受け側DACの選択肢が広いです。接続出来ないDACは無いのではないでしょうか。

下段はネットワークプレーヤーの D2 です。
アナログ出力のRCAとXLR出力があり、BNC同軸のデジタル出力端子もあります。
2つ付いているUSB端子はUSBメモリや、外付けドライブ接続用です。

まずはネットワークプレーヤーである D2 から試聴しました。
見た目のコンパクトさに関わらず、線が太く押し出しの強い音色です。
スピーカーの中央部に音像が分厚く再現されます。
どちらかというと、空間よりエネルギーの再現を得意とするタイプでスピーカーより前に空間を再現してきます。

同価格帯のネットワークプレーヤーである SFORZATO DSP-Pavo が粒子の細かな奥行きのある空間を再現するタイプですので面白い対比です。

LUMIN D2 は通常のUPnP接続の他にRoon Readyにも対応していますので、Roon サーバー等と組み合わせることによりさらに一歩進んだ再現性を手に入れることも可能です。

もう一つの特徴としてMQAフルデコードに対応している点も魅力です。
MQAの説明をすると、凄い長文となってしまいますので多少間違っているかもしれませんが、強引に簡単な説明をさせていただきます。

MQAとはハイレゾの圧縮音源です。
この方式の特徴は、MQAに対応していないDACでも普通の信号として再生可能な点です。その上でMQAに対応した機材を使用するとその機材に応じた解凍が可能で、ロスレスに近いハイレゾへと解凍可能です。その解凍も2段階あり、96KHzまでに対応した1段階解凍と、より原データに近い解凍が可能な2段階解凍があります。

この圧縮技術のポイントはデータをかなり小さく圧縮可能な点で、ストリーミング再生でのハイレゾ再生時にデータ転送量が少なくてすむ所です。欠点として、元データに戻すことが出来ない点があり(ロスレスではありません)その点で賛否があるようです。

LUMIN D2 はMQAのフルデコード(2段階解凍)に対応しており、MQAをon/offしてその違いを楽しめます。MQA off ですと、音像が絞り込まれエネルギー密度が上がる反面、空間は狭くなりやや平面的な表現となります。MQA on ですと、音像と音像の間に空間が生まれ奥行きや高さが出るようになります。反面、力感がやや落ち落ち着いた表現となりました。MQA off の方が好みだという方も多いと思います。

次に LUMIN U1 MINI の試聴です。

こちらはネットワークトランスポートですので別途DACが必要です。今回は Nmode X-DU3 と組み合わせました。

実は、つい先日まで Nmode さんのDACはLUMIN等のLinuxベースで動作するネットワークプレーヤーと組み合わせる事が出来ませんでした。ですが、ようやくファームウェアアップデートが行われ、LUMIN / SOtM / Nucleus 等の機材達と接続出来るようになりました。
Nmodeさんの X-DP10/X-DP7/X-DU3 をお持ちの方はNmodeホームページからアップデートパッチをダウンロードしてファームウェアアップデートを行ってください。

同じデザインの D2 よりおとなしい表現で、ややしっとりとした潤いのある音色です。ただ、ネットワークトランスポートですのでそこまで強く自分の個性を主張するタイプでは無く組み合わせるDAC次第で音色は変化します。
これは美点だと思います。

お使いのDACの個性を生かしたままネットワークプレーヤーの導入が可能となります。こちらもRoon Ready対応機ですので、Roonサーバー等と組み合わせることも可能です。

このモデルもMQAに対応していますが、D-2 のようなフルデコード(2段階解凍)では無く1段階の解凍まで可能です。
それでも 96KHzのハイレゾ再生が可能ですので、大きなメリットとなります。

今回ご紹介した D2 と U1 MINI はどちらも、Roon Ready 接続した時が最も音質が良かったです。Roon での運用がおすすめです。