今年最初の日誌は吉田苑のメインポジションからは外れますが、便利で気軽に使用出来るワイヤレススピーカーのご紹介です。
オリジナルの KEF LS50 は大ヒット作のスピーカーで大変良く売れたようです。
そのLS50にアンプ類を組込み、ワイヤレス化されたモデルが LS50ワイヤレスになります。

Wi-Fi / Bluetooth / PC / ネットワーク接続 / 光デジタル / RCAアナログ の各入力に対応しており
様々なデバイスと接続することが可能です。

吉田苑は基本的に高音質再生を目指しているため、音質では一歩劣るイメージのある
ワイヤレススピーカーやアクティブスピーカーをおすすめすることはありませんでした。
ですが、音楽を聞く道具として考えた場合にかしこまらずに気軽に使えることは大きなメリットだと思います。
特にBluetoothによるワイヤレス再生は、一度使用するとそのあまりの利便性に多少の音質劣化が気にならなくなるほどの魅力があります。

今回ご紹介する KEF LS50ワイヤレスはそのようなワイヤレススピーカーの中でも
特に高価なモデルになりますので、その価格に見合うだけの音質を要求される難しい価格帯になると思います。


右chの天板上にある操作パネル。
付属のリモコンからも操作可能です。

箱から出して設置していると、付属品の中にLANケーブルがあります。
「ネットワーク接続用のLANケーブルまで付属しているんだ。」と感心していたのですが、違いました。
左右のスピーカをこのLANケーブルで接続するのです。
さらに左右のスピーカーごとに電源ケーブルが必要ですので、ワイヤレススピーカーとは言ってもケーブルが複数接続されることになり、通常のスピーカー以上に
スピーカー周りはケーブルだらけになってしまいます。
せっかく見た目がおしゃれなモデルなのに、少し残念ですね。


これだけの多入力にさらに Wi-Fi に Bluetooth まで対応と
接続出来ない機材がないほどの充実ぶりです。

このスピーカーは入力された信号を全て192kHz/24bitにアップコンバートしてからDSPに送り信号処理を行います。
実際の設置環境に合わせて、DSPによりデスクトップモードや壁との距離に合わせた設定が出来るようになっていますが、最初の試聴はデフォルトで行いました。

低音の量感たっぷりのゆったりとした再生で、これはこれでリラックスできて悪くはないのですが、さすがに少しゆったりしすぎていて物足りません。
WiFi接続されたスマホ上で設定変更が出来るため、色々と試してみましたが、オーディオ的に詰めたきちんとした設置の場合は、全ての処理を外した素の状態が最もハイクオリティな再生をしてくれました。
ですので、素のスピーカーとしての能力は高く完成度の高いスピーカーだと思います。
設置環境に合わせて設定を変更できますし、対応出来る範囲の広い使いやすいスピーカーだと感じました。


専用アプリを使用してスマホで設定変更が可能です。
これは、店頭で最も高音質再生が出来た際の設定です。
全てのチェックを外して素の状態に高域を2dB上げてあります。

BGMとしての使用では、置いただけでも十分に期待に応えてくれる便利なスピーカーですが、きちんとセッティングを詰めて行くと、贅沢を言わなければ納得できるクオリティを持っています。
ワイヤレススピーカーとして高い完成度を持つモデルですので、ファミリーで使用する等の利便性を考慮するとおすすめできるスピーカーだと思います。