DALIの新製品 OPTICON1 と OPTICON6 を展示導入しました。
トールボーイスピーカーの展示導入は久しぶりです。

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吉田苑は空間表現力を重視するため、コンパクトスピーカーを高く評価する傾向にあります。
空間表現力を重視すると、なぜコンパクトスピーカーが有利になるのか?ですが、空間表現力を高めるためには、いくつかのポイントがあります。
最も重要なポイントは位相特性が良好であることです。

その他に、発音源(ユニット)を可能な限り接近させる事があります。
そういう意味ではフルレンジスピーカーが最も理想的なのですが、レンジが取れないためコンパクト2ウェイが最も現実的な選択になります。
また、付帯音が少ないことも大事でして、付帯音を箱鳴りと考えるとコンパクトで強度の取れる小さなスピーカーが有利です。
このような理由から吉田苑では、トールボーイスピーカーよりもコンパクト2ウェイスピーカーをお勧めする場合が多いです。

そうは言っても、フルオーケストラを聴く場合にはやはり質の高いたっぷりとした低音が欲しくなります。
単純な低音の量という意味ではトールボーイスピーカーはコンパクトスピーカーより有利ですので、フルオーケストラを聞く場合は、空間表現力と低音の質を多少犠牲にしてでもトールボーイスピーカーを
選択することになります。

高価なトールボーイスピーカーならば、コストがかけられるだけあって箱の強度も高く付帯音の少ない良いモデルもあるのですが、低価格帯になるとそのような都合の良いモデルはなかなか見つからず
結果として吉田苑お勧め低価格帯スピーカーはコンパクトスピーカーばかり・・・となってしまいました。

今回導入した OPTICON6は低価格とは言いがたいですが、30万円以下のトールボーイスピーカーとして大変よく出来ています。
量感を伴いながら肥大すること無く質の高い低音を出すことが可能です。

背面に2カ所あるポートのチューニング次第で、低音の量を調整可能ですので、たっぷりとしたやや膨らみ気味の低音から、締まった弾む低音まで選択可能です。
中高域は気持ちよく抜けており、詰まった感じがありません。
コンパクトスピーカーのような空間表現力を持ちつつ、低音の量感も出せるこの価格帯では、珍しい高性能トールボーイスピーカーだと思います。


このモデルに限りませんが、ポートに詰め物をする際は完全に塞いでしまうと、息が出来なくなり、詰まった音になる場合が多いです。
指が2本くらい入る隙間を残すのがポイントです。


OPTICON6には、金属製の脚が付属します。
この脚の効果は大きいので忘れずに装着しましょう。

OPTICON1 は良い意味でDALIらしくない音作りのされたモデルです。
同価格帯に同社の人気モデル DALI MENUET があるので、意識して音作りを変えたようです。

DALI MENUET はエッジを丸めた甘めの音色で、穏やかに音楽に浸るのに向いていますが、エッジの効いた音を出すことは苦手でした。
OPTICON1はエッジの効いた鮮烈な音が飛んできます。

歴代DALIモデルの中で最もエッジの効いたモデルではないでしょうか。
低域の量感は控えめで、中高域が飛んできますのでうるさく感じる方もいらっしゃると思いますが、ロックやジャズを浴びるように聴きたい方にはお勧めできる楽しいスピーカーです。


新しいDALIの魅力を感じることの出来るこの両スピーカーは常設展示として随時視聴可能です。
お気軽にご視聴にお越しください。

今回の視聴にはアンプにNmode X-PM7 CDプレーヤーにSOULNOTE C-1を使用しました。
空間表現力の高いスピーカーですので、同様に空間表現力の高いシステムを組み合わせてみました。

アンプをSOULNOTE A-1へ変更すると、さらに熱く躍動感溢れる音になりますが、空間は少し狭くなります。
躍動感はC-1だけでも十分に得られるので、透明度と滑らかさを重視してX-PM7を選択しております。

X-PM7 + C-1 + OPTICON6 の組み合わせは、クラシックに限らずオールジャンル対応可能なコストパフォーマンスの高い組み合わせで特にお勧めです。

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