2017/12/02 おすすめシステム更新

PCオーディオの進化は早く、ここ1年ほどで新たな発見が色々とありました。
中でも、今までそれほど重要視していなかったハブが音質に与える影響は大きく、可能な限り予算を回すべき機材となりました。

2017/12/02 時点の吉田苑リファレンスPCシステムは以下になります。

●PC エスプレッシーボサウンドPC改良版 288,000円(税込)
●ハブ 日本テレガートナー M12 Gold Swich 345,600円(税込)
●NAS DELA N-1AH20/2 181,440円(税込)
●再生ソフト JPLAY 12,000円ほど(ユーロ決済のため変動します)
●オンボードUSBカード JCAT USB Card 62,000円(税込)
●USBリジェネレーター SOtM tx-USBultra 12V 10Mクロック入力付き 194,400円(税込)
●tX-USBultra 用電源 hina ENE-BOX-HF 12V 33,000円(税込)
●M12 Switch GLOD 用電源 hina ENE-BOX-HF 12V M12専用 35,000円(税込)
●USBケーブル hina UBX-W 20,000円(税込)
●USBケーブル hina UBX 5V電源線無し 12,800円(税込)

合計 1,184,240円(税込)

改めてリストにして驚きました!100万円を越えてしまっています。確か数年前は、「低価格で比較的良い音が楽しめるのでPCオーディオも楽しいですよ。」
とご紹介していたと思うのですが、夢中で音質を追求している間にハイエンドなシステムになってしまいました・・・

確かにこの投資に見合うだけの高音質再生が可能なシステムだと思いますが、誰にでもお勧めできるシステムでは無くなってしまいました。
究極のシステムを目指す場合は、上記システムを目指していただければ良いと思いますがもっと現実的な入門システムと、ミドルクラスの2システムを考えてみます。DACはお好みで選択していただく前提で、PCシステムだけで検討します。

 入門クラス

まずは、PCオーディオを体験するためのシンプルなシステムです。PC本体はCPUにi3を搭載したBTOノートPCにします。構成は以下です。
●CPU i3
●OS Windows10
●光学ドライブ搭載
この3点を満たしたモデルがおすすめです。

●PC ノートPC 80,000円(税込)ほど。

再生ソフトはご自身のPCスキルに合わせて、Jriver か JPLAY をご選択ください。
●再生ソフト 6,000円~12,000円

USBケーブルは音質に大きな影響を与えるために妥協できません。
ここだけは奮発してください。
●USBケーブル hina UBX 12,800円(税込)

合計 104,800円(税込)ほど。

昔と比べてPCが値上がりしたため10万円を切ることは難しくなりましたが、入門システムとしてはかなりの高音質システムが構築可能です。

 ミドルクラス

核となるUSBリジェネレーターに予算を割り振るシステムとなります。PC お持ちのPCをお使いください。

再生ソフトは妥協するのは勿体ないです。導入する際の初期設定が手強いですが、JPLAYをおすすめします。

●再生ソフト JPLAY 12,000円ほど(ユーロ決済のため変動します)

●USBリジェネレーター SOtM tx-USBultra12V/10M 194,400円(税込)
●tX-USBultra 用 電源 hina ENE-BOX-HF 12V 33,000円(税込)

USBケーブルは妥協できません。

●hina UBX(5V結線無し) 12,800円(税込)
●hina UBX-WS 20,000円(税込)

合計 272,200円(税込)

コストパフォーマンスの高いおすすめシステムになります。以下は、古いおすすめシステムですが時代の流れを見るためにあえて残しておきます。

2016年 5月29日 現在でのお勧めPCシステムです。

おさらいの意味を込めて基本的な部分から始めますので、必要な部分だけ拾い読みしていただければ大丈夫です。

2014年にPCオーディオは飛躍的な進化を遂げ、ピュアオーディオ用途に必要なクオリティーを備えたと考えております。音源の充実速度も加速しており、現時点で10万曲ほどでこれからも増え続けると思います。

これらの音源を楽しむためのお勧めシステムをご紹介させていただきます。

まずは、音源データの保管場所ですが、PC内部に保管しても良いのですが、SSDを使用したPCの場合容量の面に不安がありますし、PCクラッシュでコレクションを失ってしまうリスク、さらにPC買い換えの際のデータ移行の大変さまで考えるとPCの外部に保管する事をお勧めいたします。

外部のハードディスク(SSD)に保管する場合、接続方法にUSB接続の物とネットワーク(LAN)接続の2通りありますが、利便性と音質面の両面からネットワーク接続をお勧めします。

ネットワーク接続の利点として、同一ネットワークに接続している複数台のPCから同一ハードディスク(SSD)に接続可能ですので、保管してある音源データを別の部屋のPCからも再生可能です。
このようなネットワーク上に接続する記憶装置(ハードディスクやSSD)をNAS(Network Attached Storage)と言います。

NAS選択の際のポイントですが、データ保護のためにもハードディスクを2台使用してRAID 1(ミラーリング)が組める物がお勧めです。2台のハードディスクに同一データを記憶させるため、片方のハードディスクが故障してももう1台のハードディスクが健在なためデータを失うことがありません。「ミラーリング対応 NAS」 で検索していただければ色々出てきますがので、ご予算に応じて選択してください。

お勧めは唯一オーディオグレードNASを製造しているバッファロー(DELA)のN1Aです。オーディオ専用に開発されたため、他の通常NASとは一線を画す優秀なモデルです。
販売価格 172,800円(税込)と、かなり高価ですが、本気でPCオーディオに取り組む際にはお勧め出来る高音質NASです。

次に必要な機材は、PCをネット環境に接続するためのハブ(ルーター)です。NTTやAU、ケーブルTV等とインターネット回線の契約を結んだ際に、契約先より貸し出される機材にルーターが入っています。
通常はこのルーターとPCを有線のLANケーブルや無線ルーター経由で接続するのですが、PCオーディオで使用するとなると、このルーター(ハブ)部の品質も重要です。

お勧めはバッファロー BSL-WS-G2108M/A (販売価格 28,000円(税込))です。通常のハブは電源はACアダプターですが、このモデルは3Pインレット付きのしっかりとした内蔵電源になっています。

接続方法はメーカーホームページが分かりやすいのでこちらをご参照ください。
リンク先の「ネットワークオーディオ向けスイッチングHub」に画像で接続方法が解説されています。

接続説明の画像の中でHubの真上にアンプ・スピーカーとなっていますが、これはDAC経由でPCへ接続する事になりますので、この真上の接続は実際には使用しませんのでご注意ください。

http://buffalo.jp/product/wired-lan/lan-hub/bsl-ws-g21m_a/#feature-1

これらのNASやハブを接続するのにLANケーブルを使用しますが、これも音質に影響します。オーディオケーブルメーカーより高価なモデルも販売されていますが音質に与える影響はそれほど大きくありませんので、比較的安価で信頼出来るバッファロー C1AE (販売価格 1m 4,100円(税込))がお勧めです。

PC本体はオーディオ用に特化して開発された、完全静音PCのエスプレッシーボサウンドPC(販売価格 238,800円(税込))がお勧めです。
通常のノートPCやデスクトップ型PCと違い、内部に稼働部分を持たないため、冷却用のファンやハードディスクの動作音がありませんし、音質も良いです。

再生ソフトはJriver($49.98 30日間のフリー期間有り)をお勧めします。
1年ほど前まではfoobar2000等に代表されるフリーソフトでも十分でしたが有料ソフトの高音質化が著しいため、フリーソフトの時代は終わったと思います。
30日間の無料試用期間がございますので、ぜひ試してみてください。

少し初期設定が大変ですが、音質優先でしたらJPLAY(99ユーロ 数分毎に音が途切れる視聴版あり)がお勧めです。
上記JRiverよりかなりの高音質です。

PCとUSB/DACを接続するUSBケーブルは、可能な限り短くしてください。
オーディオにはラインケーブル、電源ケーブル、スピーカーケーブル等各種ケーブルがありますが、USBケーブルは長さによる音質劣化の進行度合いが他のケーブルと比較しても激しいです。2m以上は実用的ではありません。2mの時点で音質は1割は劣化するとお考えください。

そこから先は加速度的に劣化していきますので、ピュアオーディオとしては使用出来ないレベルだと思います。十数万円する超高級USBケーブル5mと100円ショップの0.5mのUSBケーブルを比較しましたが100円ショップの方が断然良かったです。お勧めは自社製品で申し訳ございませんが hina UBX-W (75cm 20,000円(税込))です。このケーブルは電源ラインと信号ラインが独立しているため、信号ラインをPCへ直結して電源ラインは、別途用意した電源装置に接続する事によりさらなる高音質化が可能です。
通常の5V電源を接続しても音が出ませんので、ここに使用出来る電源は限定されます。現時点で動作確認できている電源は iFi AUDIO USB Power (販売価格 32,100円(税込))のみです。

これを接続するだけでもかなり良くなりますが、USB Power はACアダプター給電のためこのACアダプターをアナログ電源装置(33000円(税込)に交換すると完璧です。
この電源装置ご希望の際はメールにてお問い合わせください。

あとはお好みのUSB/DACを接続すれば、現時点でのベストに近いPCオーディオ環境が完成すると思います。

●NAS DELA N1A  172,800円(税込)
●Hub バッファロー BSL-WS-G2108M/A 28,000円(税込)
●PC エスプレッシーボサウンドPC 238,800円(税込)
●再生ソフト JPLAY 99ユーロ  約 12,800円
●USBケーブル hina UBX-W 75cm 20,000円(税込)
●ケーブル用5V電源 iFi AUDIO USB Power 32100円(税込)
●USB Power用9Vアナログ電源 hina 33,000円(税込)

合計 537,500円(税込)

以上が妥協を廃した贅沢なお勧めシステムで、現時点での吉田苑のリファレンスPCシステムでもあります。