世の中はアナログブームのようで、当店にもおすすめレコードプレーヤーのお問い合わせが増えて参りました。
高級機は選択肢も色々とございますのでそれほど困らないのですが、初心者の方や低価格プレーヤーをお捜しの方におすすめできる良いプレーヤーが見当たらずに困っていました。
そんな中 TEAC からTN-570というフォノイコライザー内蔵プレーヤーが発売になりましたので試聴してみたところ、必要十分な音質と初心者にも使いこなせる使いやすさを両立しておりましたのでご紹介です。

はじめてレコードプレーヤーを購入した方にお分かりいただけるように、初歩的な説明を入れますので歴戦の勇士の方は読み飛ばしてくださいませ。

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この写真はヘッドシェル(アームの先に付いた白い部分です)を交換しています。
オリジナルはアームと同じ黒色です。

TN-570 はフォノイコライザー内蔵型ですので、CDプレーヤーと同じ感覚でアンプと接続出来ます。
レコードを聞くために必要な機材は以下になります。

ターンテーブル(レコードプレーヤー)

フォノイコライザー

この3点があれば普通のアンプに接続して使用する事が可能です。
フォノイコライザーは、針で読み取った音楽信号はそのままだと音が小さすぎて聞こえないので音を大きくする仕事をします。
(その他にもっと大事な機能があるのですが説明が難しいので割愛します。興味がある方は「RIAAカーブ」で検索してみてください)

TN-570にはレコード再生に必要なこの3っつの機材が全て含まれておりますので、購入して調整すればお手持ちのシステムに組込可能です。

問題はその調整です。
CDプレーヤーのように箱から出してRCAケーブルを接続すればすぐに使えるわけではございません。
これからその調整方法を紹介します。
難しいことは何一つございませんので、見ながらやってみてください。

まずはプレーヤー本体を水平な台の上に置きます。
アームを真横から見る必要がございますので、テーブル等の高い台がよいと思います。


調整に使用するのはアームに付いているこの2つのダイヤルになります。
右側の部分がウエイト、下の部分がアンチスケーティングと覚えておいてください。

まずはアンチスケーティングメモリを0に合わせます。
アンチスケーティング とは、レコードを針がトレースしていくと力学的に盤中央方向へ引っ張る力が発生します。
これに対して盤の外側方向へ力を掛けることによって打ち消す機能を持っています。


次にアームを置き台から外して、レコード盤と置き台の中心ほどの位置にしてください。
真横から見てレコード盤とアームが水平になるようにウエイトを回して調整します。

手を離した状態で、レコード盤とアームが水平になるようにします。


水平が取れたら、アームを置き台に戻してください。
次にウエイトの前にあるメモリのみを回転させ0に合わせます。
この時にウエイトを一緒に回してしまうと、せっかく取ったバランスが狂いますので手前のメモリだけ回すようにご注意下さい。


今度はウエイト本体を回します。
ウエイト本体を持って反時計回り方向へ回して下さい。そうすると先ほど0位置に合わせたメモリも一緒に回転しますので、針圧(付属品の場合は1.4gですが、この数値は針によって変わります)に合わせます。
写真では1.5gに合わせてありますが、本来は1.4gの位置へ合わせるのが正解です。

次にアンチスケートメモリも同様の1.4の位置に合わせます。

これで調整は終了です。
慣れれば1分で調整出来ますし、一度調整してしまえば次に針交換をするまでは特に調整する必要はありません。

TN-570はフォノイコライザー内蔵タイプですが、TN-550はフォノイコライザーの付属しない純粋なプレーヤーです。
TN-550をお使いになる場合は別途フォノイコライザーを用意していただくか、フォノイコライザーを内蔵したアンプが必要になります。
TN-570より良質なフォノイコライザーを組み合わせればより深みのある再生も可能ですが、TN-570にはフォノイコライザーのスルー機能が付いておりますので、TN-570をご購入後にフォノイコライザーや針をグレードアップするという使い方にも対応可能です。

実売10万円ほどのプレーヤーの中では、エネルギー密度の高いアナログらしい再生が可能なおすすめプレーヤーです。

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